海苔についてのお話に、ちょっとお付き合いください。
海苔養殖は、海の農業です。
海苔養殖は江戸時代から始まっていますが、その頃はまだ種をまくというところまではいたっておらず、自然任せのもので種場と呼ばれる海域に網を張り、海苔が付着して成長してくれるのを待つといったものでした。それが昭和20年半ばに海苔の種(糸状体といいます)を、人間が網に付着させる技術が出来たことで養殖が広がっていきました。
これが農業と同じく種まきです。
海苔は病気に弱く、海苔以外の海藻アオサなどとの生存競争にもとても弱いのです。そのため干出(かんしゅつ)と言って、一日のうちに何時間か網を海中から上げて太陽に当てます。
それで海苔は丈夫になり、病原菌や他の海藻の胞子も死ぬのです。毎日のきめ細かな世話が海苔の善し悪しを決めることになります。
これが苗を育てるです。
今では滅多に見られなくなった干出を続けています。
そして収穫!海苔はお茶と同じように伸びた芽を摘んでいきます。
有明の風では一番初めに摘んだ初摘み海苔を漁師熟練の焼き加減で皆様にお届けします。